「シャッター押す前に完成図をイメージ出来るように」理想の星空写真が撮れるようになってきたお話

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写真好きなら一度は試してみたいけれど、なかなか最初の一歩が踏み出せない星空の写真。ご友人からのレクチャーもあり、山下さんはカメラを始めてから比較的早い段階で星空を撮影されていました。最近では、カメラ教室の受講生を先導して、天の川の撮影会も行ったそうです。非日常空間ならではの、撮影の醍醐味をお話してくださいました。

車のボンネットにカメラを乗せて、初めての星空撮影

私の場合、特に何か目的があって写真を始めたというわけではなくて。7~8年前に、たまたま大型家電量販店に行ったこときっかけでした。売り場をぷらぷら見ていたら、型落ちのものでしたが、思っていたより安くカメラが売られていたので、その場で購入しました。はじめの1年くらいは、あまり取り組んでいませんでしたが、その後なんとなく旅行の先々で風景など、あれやこれやと撮っていました。

星の写真を撮り始めたのは、5~6年前からです。法事のために、両親の実家に行ったことがきっかけでした。田舎で星がたくさん見えたので、「撮れるものなのかな?」と思い、試してみました。当時は三脚も持っていなかったので、車のボンネットに乗せることで、固定させて撮影しました。星を撮る方法を調べたりしたわけではないのですが、全く知識がない状態でも、思いのほかうまく撮れたんです。「あ、撮れるんだ」と思って、それがきっかけで星を撮るようになりました。

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山下 剛史さん NIKON D750をご愛用

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こちらのお写真では、麓の明るさと空の明るさの露出調整に力を入れられたとのこと

新しいカメラの購入をきっかけに、本格的に勉強をスタート

その後、星をもっと良く撮るために、さらに新しいカメラを購入しました。これをきっかけに、ちゃんと勉強しようと思い、教室を探しました。通う前だと、例えば100枚撮った中で、1~2枚ほど、「これいいんじゃない」と思うことはありました。ただ、その確率をもうちょっと上げたいと思ったのです。サイタカメラ教室は通勤経路にあったということもあり、まずは体験レッスンに行きました。一からちゃんと習いたかったのですが、それが出来そうだったので通うことにしました。

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カメラ教室に通われた当初の勤務先の近くで撮影

真夜中に続々と集まる星空写真愛好家たち

私の場合は、教室に通う以前も、写真の仲間はたくさんいました。友達同士で、一緒に星を撮ったり、その友達つながりでまた人脈が増えて、色んな方から星を撮れるロケーションなどを教えてもらえました。例えば、群馬の赤城山の大沼小沼の中でも、特にこの場所が開けていて撮影に良い、といったピンポイントな情報も、どんどん蓄えられてきました。

星空を撮りに行ったその場で、写真仲間が増えることもあります。ロケーションスポットで、夜中にぽつんと撮っていると、そのうち他の方も来て、同じようにぽつんと佇んでいたりする。夜中にそんなところに来る人は、同じことやっている人しか来ないので、話が早くて。すぐに意気投合します。

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写真タイトル「北天に立ち昇る天の川」

構図を学んで、天の川をより長く見せられるように

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対角線構図を活かして撮影された天の川のお写真。撮影場所は長野県蓼科

教室に通う前は、ホワイトバランスといった用語も知らなかったです。レッスンが進むにつれて、狙って写真を撮れるようになってきて、結果的にいい写真、思い通りの写真が撮れる確率もあがってきました。シャッター押す前に、「こんな写真を撮りたい」ということを、明確にイメージして、撮れるようになってきたのです。

構図に関する知識も徐々に増えてきました。たとえば、この天の川の写真は、昔だったら水平線に合せて、真横に撮っていたと思います。これは、天の川を一番長く見せるために、被写体を対角線上に配置する、いわゆる「対角線構図」を使いました。その他に、教わった知識をもとに、ホワイトバランスを自分の好みに調整したりました。

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ライティングの講義の課題として提出されたお写真

これは、光の扱い方の講座で登場した日中シンクロというテクニックを活かして撮影しました。逆光だけど色が出て、満足出来るものが撮れたと思います。こういのが撮れると楽しいですね。「やったぜ!」って感じです。

カメラ教室の受講生たちと、天の川撮影会の敢行も

今年の初夏に、今教室で参加しているクラスの受講生同士で、天の川の撮影会を開催しました。 クラスに参加して早々に、レッスンでの講評用の課題として、廻る星空を背景にした桜の写真を提出したところ、クラスの方々に星空を撮る人間だということがばれまして(笑)「私もやってみたい」とおっしゃる方が意外と多かったです。最初は社交辞令かと思っていたのですが、クラス内でどんどん話題として盛り上がってきました。これは一度撮影会を開催するしかないな、と思い呼びかけてみたところ、予想していたよりも多くの参加者が集まりました。

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星空写真好きだということが教室内で認知されるきっかけになったお写真

当初は、清里あたりに行こうと想定していました。ですが、天気が良くなさそうだったので、「どこが晴れそうかなぁ」と、当日に運転をしながら考えて、場所を決めました。星空の写真全般でいえば、少しでも郊外に行けば撮れますが、天の川となると、明かりのない本当に暗い場所に行かないと撮れないので。最終的に場所は長野県蓼科の、北八ヶ岳ロープウェイの駐車場になりました。 参加者は男性2名、女性3名。車に乗って、仲間と連れあって、あちこち行くというのは、写真を撮る前からやっていたものの、「普段の人たちと、毛色が違うから、大丈夫かな?」と心配でした。ですが、夜中から翌日の朝まで、皆さん終始テンション高くて、元気でしたね。

星の写真の勘所は、ロケーションが8割。星がきれいに見えて、開けていることが重要ですね。あとは、露出、ISO、シャッタースピードなどを調整しながら自分の好きな写りになるようにして。粘り勝ちしないと撮れない写真もあります。星空の写真に関しては、クラスの中で「山下師匠」なんて言われて、だんだんと受け入れ始めてしまっている自分がいるのですが(笑)長年撮影されている方がたくさんいる分野なので、私はまだまだです。

私が主催した天の川撮影会以外にも、モデルの方を招いたポートレート撮影会など、クラスの受講生同士で頻繁に撮影会が企画されていて、そちらに参加するのもとても楽しいです。教室としても、もし今後、風景や夜景を撮影するイベントがありましたら、参加してみたいですね。

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天の川撮影会の呼びかけの反響は予想外だったとのこと

おわりに / この記事について

「わたしの写真生活」は、「サイタカメラ教室」に通う方の様々なきっかけを集めたメディアです。サイタカメラ教室は、これから写真を始めたいという方のために、あらゆるコースに応じたレッスンを提供する写真教室です。

「一眼レフを購入したばかりで使いこなせない…」という方や、「これから新しいチャレンジをするために写真を上達したい!」という方のために、プロカメラマンによる写真撮影のレッスンを実施しております。