撮られることが苦手な社員もみんな笑顔に!イベント企画~撮影・編集までこなす社内報担当者のお話

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自ら進んで勤務先の社内報の企画・編集、そして写真撮影を始めたという山口佳美さん。「いい写真が撮れたらどんどん共有したい」というポジティブな発言の根底には、写真を通じて周囲の方を喜ばせたいという想いがありました。カメラに撮られることが苦手な方でも、良い表情で写って楽しめる社内イベントを検討されるなど、思いやりあふれるエピソードの数々をお伺いしました。

人数集めで入部させられた写真部で、撮影にはまった高校時代

高校生の時に写真部に入ってフィルムカメラを始めたことが、私にとってカメラに触れる最初の機会でした。写真部は元々正式な部活動として活動していたものが、廃部となってしまい、部活として復活させるためには人数が必要、ということで、熱心な友人に勧誘されてなんとなく参加しました。すると、自分でもやってみたくなり、カメラを借りて撮って現像するようになりました。

大学でも写真部に入りましたが、金銭的に余裕がなかったので、その頃もカメラを借りて、借りられる期間だけ写真を撮っていました。大学を卒業すると、手元にカメラがなくなってしまう、ということで、社会人になって初めてのボーナスでデジタル一眼を買いました。

学生時代も含め、撮影技術を教わることの出来る環境にいなかったので、新しいカメラを買ってからも独学で撮り続けていました。一から勉強したいと思った一番のきっかけは、祖母からのひと言でした。ある日祖母の写真を撮って見せたところ、「なんでこんなに白くなっちゃうの?」と言われ、何も説明することが出来ずショックを受けました。「せっかく笑顔を向けてくれているのだから、もっと瞬時に綺麗に撮れるようになりたい」と思いが強くなりました。そんな折に、Facebookでサイタカメラ教室を見つけて、体験レッスンに申し込みました。

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山口 佳美さん ご愛用のPENTAX K-50はカラーも魅力的です

社内報係として撮影・編集・イベント企画まで担当

私の勤務先には、元々社内報は無かったのですが、立候補して社内報係を始めました。撮影・編集をほぼ全て私一人で担当しています。勤務先はエンジニアの派遣をしていて、社員達は日頃顧客の会社に常駐しているので、本社にはあまりいません。ですが、月1回必ず本社に社員達が集合する日があるので、その際に飲み会などイベントを開催しています。教室に通い始めて、一つ上級のクラスにあがった頃から、飲み会やバーベキュー、社員旅行といった社内イベントをよく撮影するようになりました。元々開催していたようなイベントに加え、より多くの写真を残すためにも、自ら社内イベントをいくつか企画したりもしました。

ある時は、神奈川県伊勢原市の大山への登山イベントを企画しました。ですが、社内にはインドア派の人間も多く、アウトドアなイベントばかり実施すると、インドア派の人が社内報に写る割合が少なくなってしまいます。なので、インドア派の方も参加してもらえるよう、社内でボードゲーム大会を企画しました。

山登りなどに参加するアウトドア派の社員達は、写真を撮られることに抵抗がない方が多いのですが、どちらかというとインドア派の人達はカメラを向けられても笑えない人が多くて。そういった人達が自然と笑顔で写っている写真を撮るにはどうすれば?という発想からボードゲーム大会は企画しました。狙い通り、笑っていたり真剣だったり悔しがったりと、様々な表情が撮れましたね。途中で、「撮ってばかりいないで、一緒にゲームに参加してくださいよ」と言われてしまいましたが(笑)

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社員旅行で星野リゾートを訪れた際の一枚

イベントの雰囲気が伝わる撮影のコツとは

社内報では人物の写真も撮りますが、雰囲気がより伝わるよう、あえて顔が写っていない写真や、その場の風景などの写真も併せて撮るようにしています。例えば、飲み会の乾杯の瞬間を写す時は、ジョッキを持った手が集まった瞬間をメインに写してみたり。湯気が出た鍋を撮る際に、鍋と手だけを写すことで、かえって料理の温かさや美味しさが伝わるような写真になったりもします。顔を写さず、身体は手だけを撮っても雰囲気が伝わる、ということにある時期から気づいたのです。レッスンの際に、コーチから「お子さんを撮る時には、顔だけじゃなく、手や足も撮ってあげた方がいいよ」とアドバイスされたことがあり、そのあたりも自分の頭の中でつながって、ヒントになったのかもしれません。

風景についても、レッスンで構図やホワイトバランスについて学んで以降、だんだんとカッコよく撮れるようになってきたかなと思います。ある程度風景写真があった方が、社内報で写真を構成する際にも、バランスが良くなるんですよね。編集時にそういう写真を探していて、自分の写真で「これはいい」と思うものを見つけると、テンションが上がります!

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社内有志でのスキー・スノボー旅行のお写真です

悔しくて一人でリベンジも。教室で習った内容を活かして花火を撮影

教室では、花火の撮影講座にも参加しました。早速今年の夏に、学んだことを実践しようと、8月上旬に茅ヶ崎で行われたサザンビーチちがさき花火大会に行きました。さすがに一人で行って撮るのも気が引けたので、友人を誘いました。やってみてわかったのですが、花火を実際に目で見て楽しむのと、撮影するのとでは、ベストスポットが全く異なるんですね。友人が事前に場所取りをしてくれていた、花火を間近で楽しめる浜辺で撮ってみたところ、三脚は上手く立てられないですし、後ろにもたくさんの人がいるので、どこまで三脚を上に上げていいのかも気になりました。花火が打ち上がるタイミングとシャッターを切るタイミングを上手く合わせられたものの、雲とのバランスの関係で惜しい写真もありまして。悔しくて、8月の最後の週に、一人で相模原納涼花火大会にリベンジしに行きました。

相模原納涼花火大会では、前回の反省を活かしてまずは地面が固い良い場所を探しました。なかなかいい場所が見つからないと思っていたところ、公式に三脚を広げて良いエリアが有料で用意されていました。「背に腹はかえられぬ・・・!」と、料金を払って一人で有料エリアに入ってみました。いざ足を踏み入れると、写真を撮る方が結構いらっしゃいました。他の方を参考にしつつ、場所を取ってみたところ、たしかに撮影ポイントとしてちょうど良かったです。我ながら日頃なかなか無い熱意を発揮しましたね。

元々写真を印刷するのが好きで、風景の写真をポストカードなどにして友人に送っていたのですが、今回の花火の写真も上手く撮れたものを友人に送ったところ、私が撮った写真を飾るためにフレームを買ってくれたと報告がありました。フレームに入った写真が飾られた画像が送られてきたのを見て、これからは季節ごとに友人に写真をプレゼントしたいなと思いました。

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こちらが上手く撮影出来なかった花火大会での一枚

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一方こちらはリベンジされた際のお写真!花火の撮影方法は、カメラ教室の夏の特別イベントで習得されました

お気に入りの写真はプレゼントに。山口さんならではのカメラとこれから

私の場合、撮影そのものを楽しむというよりも、撮った写真で人を喜ばせたいという気持ちが一番のモチベーションの源です。ファインダーの向こう側の人がいい表情をしているのを、記録に残したいですし、写真を撮りにどこかへ行くのも、撮った写真をもらって喜んでくれる人がいるからだと思います。なので、社内報についても、友人に写真をプレゼントすることにも共通するのですが、撮った写真をお世辞ではなく素直に心から喜んでもらえるようになることが今の目標です。

友人の子どもを撮影した時など、写真を渡す際には、可能な限り直接手渡ししています。また、社内報も張り出されたものを見てお声かけいただくことがあります。その際に撮影したことに対して「ありがとう」とは言ってもらえるのですが、いい写真を撮って渡した時と、そうでない写真を渡したときはだいぶ喜び方が違うような気がするんですよ。もちろん自分自身が出来に納得していないので、先入観もあると思いますが、写真を渡した時に、もうちょっと笑ってほしいなと。それって、これはあの人が撮った写真、って思ってもらえるかどうかだと思うんです。何年か経ったときに、「誰かに撮ってもらったんだよね」ではなく、「山口に撮ってもらったよね」って言われるようになれたら嬉しいですね。

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おわりに / この記事について

「わたしの写真生活」は、「サイタカメラ教室」に通う方の様々なきっかけを集めたメディアです。サイタカメラ教室は、これから写真を始めたいという方のために、あらゆるコースに応じたレッスンを提供する写真教室です。

「一眼レフを購入したばかりで使いこなせない…」という方や、「これから新しいチャレンジをするために写真を上達したい!」という方のために、プロカメラマンによる写真撮影のレッスンを実施しております。